いろいろありましたが、(個人的に)これからは、書いて書いて書きまくることをここに宣言しますっ!

前回までのあらすじ

レイに促されスパイと認定されたメイリンとアレックスの乗るグフを倒してしまったシン。
グフは大破した。
「メイリンーーーー!」
「アレックス……さん」
それぞれの機体の中でルナマリアとシンは呆然と海に沈みゆくグフの残骸を見つめた。
レイは「仕方がない、命令だった。それに、彼らはロゴスのスパイだったのだ」と淡々と言い自分の機体を基地に向け発進させた。

「メイリン…、メイリン……」　ルナマリアは赤い機体のザクを宙に停止させたまま、心を失ったように何度もメイリンの名だけを呼んだ。
　シンは自分がアレックスとメイリンを殺したのだと、気づき手が震えるのをとめることができなかった。
「俺が……、二人を……」
「そうよっ! あんたが、殺したんだわっ。私の妹を……」
　ルナマリアは自身のコクピットの中で泣き出した。かすれた音声で聞こえてきたルナマリアの声は、シンの胸を突き刺した。
「レイも、酷い。いくら命令だからって、今まで共に戦ってきた仲間だったじゃない」
　ルナは、一人ごちた。とうのレイは、とっくに基地に戻っていた。
「帰ろう、ルナマリア」
　シンは、とまどいながらも言った。
「あんたにっ、言われたくないわよっ」
　泣き声交じりの声でルナマリアは言うと、自機のスティックを倒して基地のほうへと疾走した。
「ルナ……」
　シンはグフが沈んで、まだわずかに泡立っている海面をじっと見つめた。
「俺が、殺した。俺が、殺したんだ、うわーーーーーーーー!」
　シンは混乱した。
　デュランダルの言葉がよぎる。
『平和の世界を乱すもののために戦ってくれ』
　映像がよぎる。
ステラののるデストロイを倒した時の衝撃。そして、アレックスとメイリンを倒したときの苦しさ。
「でも、倒さなきゃ、倒さなきゃ、倒さなきゃ、平和にならない……」
「俺の手がいくら血で汚れようとも、敵は倒さないと」 　倒すのが、怖かった。だけど、それ以上に、自分がなぜか血を求めているような気がした。

――――殺すために、生まれてきたんだ――――
　シンは、自分自身をそう思った。

 アスランとメイリンがいなくなった官舎はなぜか急に空虚な雰囲気に包まれていた。そして、シン、レイ、ルナマリア、互いが互いと口を聞こうとしない。
一人ずつ尋問に呼ばれ、その尋問の結果は芳しいものではなかった。
みな、いちように知らなかったと答えただけだった。
議長はレイにいった。
「わなを仕掛けていなければ、見逃しただろうね、今回のことは」
「そうですね。メイリン・ホークの腕はかなりのものですから、通常のセキュリティーシステムではすり抜けられていましたね。強化しておいたのは正解でしたね」
「しかし、……。しぶとく生き残ったようだね彼らは」
「? 確かに、肉眼で搭乗機の大破を確認しましたが?」
　レイは眉をひそめた。
「発信機をつけておいた。彼らは生きている」
　議長は熱いコーヒーに口をつけると、窓の外を眺めた。
「しかし、私は負ける気はしない。なぜなら、私は私のかけに勝ち続けているからだ」
「あなたのかけ?」
「そうだ。彼が私の思うと通り生き続けている限り、私は負けない」
　議長は嬉しそうに口元を緩めた。養子として、父親からこの人に託されて以来、レイは議長を信頼し続けてきた。しかしーーーー、レイは思う。
「あなたはなにをかんがえていらっしゃるのですか?」 その声は微妙にかすれ震えていた。父親に自分のように生きるようにという思いを託されて以来、揺るぐことのなかった議長への思いにわずかに亀裂が生じた。

※

 一方、廊下ですれ違ったルナマリアに、シンは平手打ちを受けていた。
「あんたっ! 自分のしたこと分かっているの?」
「ルナ……」
「なによ、自分ばっかり不幸そうな顔してっ! 自分だって、妹を殺されて辛かったんでしょ。苦しんだんでしょ。それなのに、命令だからって、人の妹を殺すの?」
「ルナ……。ごめん」「最低よっ」「でも、命令だったんだろ。メイリンはザフトの秘密を漏洩しようとしていた。スパイだったんだ。そのくらい分かるだろ」
「……」
　シンがそういうと、ルナは言葉を詰まらせた。
しかし、シンをきっとにらんだ。
「でも、私は一生あんたを赦さないからっ」　ルナマリアは、固い革靴の硬質な音を立てながら、じっとたちつくすシンを尻目に自室への廊下を歩み去っていった。

 続く

 いろいろ前のほうと矛盾が出てると思うのですが、ご容赦ください。前にも述べたとおり、本気で書きまくります。よろしくお願いします。